大仮宿林道 大仮宿隧道 その2
さて、ここまで来て私は大きなミスを犯した。
地図上で見た時に「自然歩道」と書かれていたので整備されていると思い込んだ事。
自宅から50Km程の近場であり、気分的に散歩レベルと思っていた事。
それらを踏まえ装備も通常の山歩きではなく、その辺を歩く程度+懐中電灯であった事・・
しかし、実際は深い藪漕ぎで半袖だった腕は引っ掻き傷だらけ
雨合羽も携行しなかったため霧雨と濡れた藪で全身ずぶ濡れ
藪が柔らかかったのは不幸中の幸いであった。

徒歩に切り替え、暫く前進すると
藪の中にマイクロバスが捨てられてあった
つまり以前は、このような中型車でも通行出来る道路だったという事になる。

そこから更に進むと路肩が一部崩壊していた。
工事用バリケードが転がっている所を見ると
まだ車両の往来があった時期に崩壊が起き
バリケードで注意喚起されていたものの
そのまま修繕される事もなく放置されていると思われる

この頃から霧が段々と深くなってきた
この時期、三陸沖には数m先が見えなくなる位の
恐ろしく濃い霧が発生する。
そうなったら完全に自位をロストしてしまう。
まずい・・先を急がねば。

視界が開けた場所で振り返り撮影。
耳を澄ますと下から潮騒が聞こえてくる。
天気がよければ恐らく太平洋を一望出来るだろう・・
しかし、この時岩手県全域に濃霧注意報が発令されていた。

段々と迫る濃霧に時々現れる深い藪
通常の探索装備で来なかった事が酷く悔やまれる
最低限、長袖と手袋だけでも装備していればかなり楽だったのだが・・

濃霧も容赦はしない
恐らく視程は10m位である
そして、通常装備しているはずのハンディGPSも
やはり置いてきていた。
まあ完全な山中ではなく、海に面した道路であり
なおかつガードレールも一応設置されているので
帰路を見失う事態だけは避ける事が出来る。

この道路には各所に離合場所が設置されていた。
看板の状態から察するに、近年開通したものの
殆ど利用されずにそのまま深い薮に覆われる、そんな感じである。

カードレールも錆は殆ど見られず、純白のまま
深い薮に覆われている
そんな感じの状態をとぼとぼと歩いていると・・

深い霧と緑の薮の先に、ついに謎の隧道がその姿を現した

隧道入り口には大きな注意書きが設置されている
「歩行者に注意」
「歩行者は標示線外歩行」
しきりに歩行者の存在を強調している所を見ると
やはりこの道路は観光も視野に入れていたのだろう。
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