国道340号線 押角峠(岩手県)その3





破棄されてすでに70年の月日が立つこの旧府縣道
すでに木々は大きく育ち、その月日の長さを物語っているが
僅かに道としての痕跡を残している




山裾を大きく迂回しながら、旧道は徐々に峠のサミットへと向かっている
もう峠まで数百mという所でこの旧道の最大の遺構が現れた




・・・・・・ 石垣だ!!
ここが道だった確かな証だ!




道路の路肩を保持する為に組まれた石垣は
日の差す明るい場所にもかかわらず苔むしていている。
しかし崩れることも無く、しっかりとその姿を残っていた。




路盤以外遺構らしい遺構が見えなかったこの旧道
石垣が現れた事により、その幅員は約4mと推測出来る。
これは大体離合出来ない一車線幅と考えて良い。




石垣を過ぎると間もなくして峠のサミットである
大きな切り通しが現れた。




切り通しより岩泉方面を眺める。




ここへ来て、初めて近年の人工物に出くわした。
これは旧新里村による国土調査の調査杭である




ここで、少しの間だけ旧道以前の道を歩いてみる




便宜上「明治道」と名付けたこの道は、旧道が通っていた山と
現国道を挟んだ反対側を通っていた道で、こちらの方は調査対象外としていた
しかし、この状態からみるとこちらの方も通行可能な様である。
今後、機会があればリトライしてみたい。




再び切り通しに戻ってみると、足下になにやら発見した
これは古い木製電柱である。
隧道開通前はこの峠に沿って電線が敷設されていたようである




切り通しより宮古市方面を眺める
GPSに示されている高度は659m、スタートして
約1時間30分経過している




峠より岩泉側には先ほどの電柱跡は見られなかったが
代わりに電柱を支えていたワイヤーのアンカーが残されていた









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