県道36号線 旧本山トンネル(茨城県)その2





中里側坑口の探索を終え、車へと戻る。
ついでに新トンネルもちょっと見学・・




こちらは新本山トンネルの中里側坑口
平成の完成だけあって、県道トンネルの割には
昭和40年代の国道トンネルよりも
広さや防災設備等、高規格な出来映えである。




新トンネルの銘板。




トンネルを抜けた後、日立鉱山側から旧道を登ってみる。
こちら側も関係車両以外は進入禁止となっているが
近隣の高鈴山、神峰山へ登山口となっている為
歩行者用の階段が備え付けられている。




途中、ヘサキが残っていたので振り返って撮影。
ここが県道であったという唯一の証である。




地図上でも確認できる九十九折りのヘアピンカーブ
現在の交通量を考えると確かにこのカーブも通行の妨げになる。




そして坂を登り切った所で旧トンネルと思える怪しい切り通しとなる。
どうやら日立側坑口はコンクリ閉塞ではなく土砂埋没による閉塞方法をとったようだ。




帰り道、ふと夕日に照らされる日立鉱山の竪坑櫓(やぐら)が目についた。
現在日立鉱山記念館として保守はされているものの、もう二度と動かない櫓たち・・
そしてこの地下にはもう誰も立ち入る事の無い広大な空間が広がっている。




鉱山由来の神社。
鉱山が廃止されても運営会社自体がまだ存在するので
手入れや整備はちゃんと施されている。
どうやら本殿の中にはまだ御神体があるようだ。
ちなみに本殿・拝殿はセコム稼働中。




現道との合流近く、またしても鉱山に由来する物を見つけた。
右側、山の斜面に対して作られたコンクリートの構造物
あたかも何らかの「穴」を埋めた形状とその手前のコンクリ土台から察すると
どうやら鉱山の坑道内を換気するための「換気坑」と送風施設の跡の様だ。







本当は通り抜けを期待して大型懐中電灯なども装備しての訪問だったのだが
閉塞されていてちょっぴり残念だったようなホッとした様な・・・
実はこのトンネルはサイト上で心霊現象なんたらでちょっと地元では有名だったりして。






〜〜 県道36号線 旧本山トンネル 〜〜

全長    100.0m
幅      4.2m
高さ     不 明
竣工年度  不 明
コンクリ覆工・路面コンクリ舗装

※「山形の廃道」様 トンネルリスト参照





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