2004-03-17 作成

奥多摩湖ロープウェイ(東京都)





日本の象徴、大都会東京。その東京都の外れにある「首都圏の秘境・奥多摩湖」
1957年に突如現れた巨大な湖は蒼い水を並々と湛え、休日になると観光客で賑わう。
しかしその華やかな小河内ダムとは対照的に人々の記憶、そして時代から忘れ去られた
数本の赤錆びたワイヤーが空中を横切る・・
今回は小河内湖に架かる「奥多摩湖ロープウェイ跡」の探索である。




奥多摩湖より更に奥へ車で進み、国道トンネルより脇道に入って行くと川野駅へ着く。
ゲートボール場が近くにある為にアクセスは容易で車で直に行く事が出来る。
何とも楽な探索なのだが・・ アクセスが楽な故訪れる輩も多い。




一応駅舎は有刺鉄線で封鎖されてはいたがとうの昔に先人が突破したらしい・・
とりあえず内部に進入してみた。
アクセスしやすいが故に内部は落書きが目立ち、窓等も破壊されている。
写真は改札口跡




改札脇に架かるロープウェイの概要
路線延長はたったの621m、奥多摩湖の湖岸から湖岸へと結ぶだけの
短い路線がこのロープウェイの敗退原因と思う。
せめて三頭山山頂まで延長されていれば恐らく現在でも・・・



「足下にお氣を付けて下さい」という手書きの古めかしい看板を見ながら
改札からホームに向けて階段を下りていく・・
綺麗な装飾や手すりすらない簡素な階段だ。
階段を下りて左に曲がるとホームへ、右へ曲がると機械室へ通じる。



まずは機械室へと足を踏み入れる。
薄暗闇の埃っぽい室内の中央に鎮座する巨大な機械・・
このロープウェイの心臓部である55kwの主電動機である。




主電動機の後方に妙な機械があった。
シャフトで主電動機の繋がる減速機へと繋がっていたこの機械は
オイルストレーナーやラジエーターなどが在る所を見ると
どうやら停電時に直接減速機を回しゴンドラを動かす為のディーゼルエンジンらしい。

※後日調査の結果、このエンジンは「トヨタR型消防用エンジン」という
 ガソリンエンジンという事が判りました。





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