2005-10-18 作成

常磐線旧線その1(福島県)





常磐線・・ 東京都荒川区日暮里から福島県いわきを経て宮城県岩沼を結ぶ343.1Kmの路線。
明治30年全線開通というかなり古い部類に入る路線である。
昭和38年、電化に伴って高さが足りないという理由から一部のトンネルを破棄
すぐ横に新たにトンネルを掘削し現在に至っている。
今回はその破棄されたトンネル群の散策である。
(なお記事内ではトンネル名、長さは新トンネルを使用してます。)



鞍掛山トンネル(L=542.4) 車両通行可



まずはいわき駅より北側にある初めのトンネル「鞍掛山トンネル」の北側坑門
レンガ造りの重厚な坑口はさすが明治の代物、威圧感と共に威厳すら感じる




このトンネルは常磐線保守用にも使われているらしく、車での進入が可能である。
もちろん有無を言わさずポエたんを突入させる。
路面は水が溜まっているものの路盤がしっかりしているので走りやすい。




ふと壁に奇妙な穴を発見した。明らかに人為的に空けられた穴なのであるが
わざわざモルタルを吹き付けた後穴を開けている。
一体何なんだろう・・・??



穴の正体が判った。どうやら古いトンネルを修復する工事の為の施工試験らしい
このトンネルは常磐線保守用の道路の他に各種工事の試験にも使われている様である。




トンネルの壁にはずらりと各種施工法の試験がされている。
こう見るとトンネル補修にも色々な方法があるみたいだ・・




これが最後の試験、古いトンネルを歩くと良く目にする施工法だ。




「試験名 アーチ部施工試験 補強材 インターフォース20」
・・えっ? これってちゃんとした商品名あるのか? 新発見だ・・




長い長い闇を抜け、トンネルを抜ける。
南側坑門は取って付けたようなコンクリート製の壁がある。

・・・・・ 翼壁かこれ??



トンネル内に入るとこのコンクリート製翼壁もどきの意味が判った。
全体にわたりヒビが入っている。この翼壁もどきは坑門が倒れないように
坑門を押さえる為の支えである。




入り口からトンネル内を撮影する。
苔むしたレンガが緑色に光っている・・



戻る その2へ→